ふれあい・北斗星の旅2009/07/24 17:07

ふれあい・北斗星の旅
北斗星で旅して、いろいろな人に出会った。

片道16時間半の旅。往復で33時間にもなる汽車旅はいろいろな演出をしてくれる。


行き。札幌を17:12に離れた汽車は、最初はガランとしていた。
切符は満席のはずなのだけど、・・・。

途中で徐々に乗車。

私のベッドは上段。
下段が埋まったのは室蘭。

年のころは50代半ばの女性が乗車してきた。

第一声は、
”私これ(北斗星)が好きなんですよね”
”昨日北斗星の切符のキャンセル待ち出たので駅まで取りに来たら、旭山動物園号を見たんです。嬉しくてね。運がいいって。”
”お漬物持ってきちゃったんで臭うかな?臭ったら言ってねオニイサン”

笑いながら荷物等を棚に入れて上げて、その時はそれで終わり。

しばらくベッドに横たわったり、本を読んだり、時間をつぶしが飽きたころ汽車は森町を過ぎ間もなく函館。

場所と雰囲気を変えるかなっとロビー車両に。

そこに、件のおばちゃんが。

"今晩は"と私。

”いろいろ考えると寝られなくてね”とおばちゃん。
”東京の大学に通っている娘がが急に入院したので大宮まで
付き添いに出かけるのよ。・・・”
”臨床心理を勉強していてね・・・。”
”仕事を生かすために大学出たら、看護師の勉強を・・・”
”札幌にも娘がいてね、室工を出て建築をやっているの。ゼネコンにも入れたんだけどね、北海道を離れたくないって、地元に入ったの、給料安いのにね・・・。”

自分が発達障がいのボランティア活動もやっているのですよ。
と話すと、今回入院した娘が学校から研修で発達障がいの子どもたちの
面倒を二年間見ていたとの話となり。

”親がね、精神的に参って10年間面倒みたの、その間苦しくてね、旦那が失業したり、自分もボロボロになってね、そんな時にはねボランティアとか、そういったものが信じられないし、自分はできないと思ってたのよね。
それが親が死んで、いろいろなかたずけ、借金やいろいろね。整理してね、ホッとしたら、ボランティアの気持ちがわかってきたの。”
”今までそんなことも考えたことなかったのだけどね、ボランティアやってみようかなってね。”

そのまま函館のスイッチバック、青函トンネル3時間近くずっと
おばちゃんの身の上話を聞いていました。


青函トンネルを超えた時には
”今まで一回も起きて超えることができなかったけれど、オニイチャンのおかげで今日は起きて超えることができましたよ。嬉しいわあ”



人生があるなあ。


翌朝、大宮で下車したおばちゃんは重たいものが取れたみたいに、とても生き生きしていました。
下車後に携帯カメラで北斗星を撮影する余裕もあったりね。






帰りの北斗星。
上野から乗車 私は上段 下段はちょっとポチャッとした青年。
窓の外にはお母さんらしき人と、妹。
荷物を置いた後一旦下車して、お話をすると、次男坊君とのこと、
初めての札幌までの旅なのでと、よろしくお願いします。

上野を離れたのち彼と話をすると、20歳でこれから北海道の農家に
働きに行くとのこと。
”夏休みのバイト?”と聞くと"一年間っス"とそっけない返事。
”どうりで、お母さん心配してたのはそのせいね、優しそうなお母さんじゃない”
”うっといしいだけですから”
”さびしがるでしょ”
”俺以外に二人居るからだいじょうぶっス”

彼の話によると、高校を出て、就職したのだけど、一年で辞めて
その後はひきこもりになっていたらしい。
家を離れたくて、パソコンで北海道の酪農家が未経験者可の就業
者を募集しているのを知って、応募し、今日が旅立ちなのだそうだ。

”切符も自腹、半年仕事をすると片道、一年仕事をすると往復の切符代が
農家からもらえる。だから一年間頑張る。”

未経験で大丈夫?

”なんとかなるっす”

お母さんは反対しなかったの?

”農家の住所はおしえてないっス。兄貴にだけ話してあるっス”

農家は標津にあるとのこと。
札幌まで北斗星 その後スーパー大空で釧路 釧路から標津までバス。

彼の心配は”コンビニ近くにあるかな”


観光気分ではないにしろ、自分がこれから一年過ごす標津がどんな町か全く知らないとのこと。


標津の場所、気候、風土、どちらかといえば海の町であること。
ちょっと気が荒いこと。

大きな店は無く、となりの中標津までいけなければならないこと。
冬が厳しく夏は短い。
秋には大量の鮭でにぎわう。
サーモンパークがある。鮭の季節には道東から人が集まる。

場所によってはとなりのうちまで何分もかかる。

徒歩ではどこにも行けないから、何らかの乗り物、車やバイクを手に入
れた方がよいこと。

あの町で過ごすなら、
”自分で楽しみなことを見つけること。都会と違って無関心では生きていけないこと”等を話す。


わかってくれたかなあ。

彼の向かいのベッドは、ツアコンのお姉さま。
名古屋の観光客を上野駅で集合させて、道東をめぐり、最後は船で新潟へ
というツアーの添乗をしているとのこと。
”今回の旅は一人15万円もするんですよ!”と話すと、寝てしまいまし
た。
いろんな旅の話ししたかったな・・・。



下段の彼も寝てしまったので、サロンカーへ。
頭のよさそうな女の子(中一)が誰かに話しかけたくてしょうがないようす。
旅がうれしくて、そのことを話したいみたい。

何処まで行くの?

(お父さんの・・・ぼくよりずいぶん年上だなあ・・・の方を見て)
”札幌!それから小樽!旭山動物園!お兄さんは何処まで?”
札幌に帰るの。
”いいなあ、札幌に住んでいるんだ”
”私ねパンが大好きなの”

じゃあ、旭山動物園に行ったら、正門近くのトトリの森正面にパン屋さんがあるからそこでできたてのメロンパンを食べてごらん。おいしいよ!

”うわあ、ありがとう”

”私はね、千葉に住んでいるの、勉強はね、理数系が得意な子に教えてもらっているの、私はね、文系が得意だから、文系を教えているの。”
”パパはね、世界でパパしか知らないことがあるすごい人なんだ”

私のね子供も中学1年だよ。ずいぶん違うなあ。

”そんなことないよ”・・・。
子供との会話は楽しい。あちらこちらに跳んで面白い。

しばらくすると母親を迎えに行ってシャワーを浴びるとのこと。
じっと話を聞いていた父親に、利発なお子さんですね。
”いやあ、そんなことありません・笑”

サロンカーを離れ、となりの食堂車で優雅にコーヒー。
ここの食事は高くて食べられないけれど、コーヒーなら何とか。
すると先のお父さんが入ってきて、ビールを注文。

通路を挟んで、しばし会話。
普段かまってやれないのでこの旅行はねかまってやろうかと。

子供には内緒にしているのだけど、

今日は札幌どまり、明日は一日旭山動物園で旭川泊まり。
その次はレンタカーでウトロまで。
知床峠を越えて、羅臼から川湯。
最後は釧路から飛行機。

コースを教えてくれた。

川湯はいいお湯なので、宿以外の公衆浴場に入ってみられると
楽しいですよ。
どこそこのお店はおいしいとか、ここはポイントですよ等お話しして
わかれる。

今頃は知床かなあ。



いろいろな人とふれあう。旅は楽しいです。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://fatn.asablo.jp/blog/2009/07/24/4455667/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。